ヒアリの女王アリの生態や特徴、サイズなどについてまとめておきます。
女王アリの生態や特徴
まずは、女王アリの生態や特徴について説明します。
交尾
ヒアリは雄と雌が交尾することで子供をつくります。
女王アリは、暖かい季節になると、結婚飛行を行い、羽を使って数キロ先まで飛んで移動することができます。
結婚飛行は、春から晩秋まで行われます。
この飛行中に交配が行われるのですが、雄は雌と交尾した直後に亡くなってしまいます。
ちなみに、一度交尾した女王アリは、自分の翼はもう必要なくなるので、後に巣をつくったとき、幼虫の栄養分として与えます。
コロニー(巣)
交配を終えた女王アリは、新しく巣をつくれる場所を探します。
たいていは、岩や歩道、車道などの亀裂や隙間に巣をつくります。
なお、ヒアリは障害物の下に巣をつくるので、目視で確認しづらいのです。
一方で、畑や公園、芝生などで巣をつくった場合は、地面に高さ15~50センチほどの山のように盛り上がったアリ塚が確認できます。
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産卵
女王アリは巣を作った後、子供のための部屋にて24時間以内に10個ほどの卵を産みます。
これらの卵は、おおよそ8~10日ほどで孵化し、働きアリが生まれます。
すると、ここから徐々に巣も大きくなり、6か月が経過する頃には、女王アリは1日に1500個もの卵を産みつけ、働きアリの数は2万匹以上に増えます。
なお、女王アリは、一生のうちで200万個もの卵を産むことができるとされています。
そして、最終的には1つの巣に、8万匹以上の働きアリが暮らすことになります。
寿命
基本的には、ヒアリが卵から成虫になるまでには、22~38日ほどかかります。
この間は、女王アリと働きアリが協力して子育てをします。
働きアリに成長したヒアリは、途中で捕食されたり人間に駆除されたりしなければ、通常は半年ほど生きることができます。
一方で、女王アリは、2~6年と長生きすることができます。
主食
ヒアリの働きアリは、小さな昆虫やミミズ、植物、その他死んだ動物などを主食としています。
そして、植物分泌物や蜂蜜などは、女王アリや幼虫の栄養源です。
基本的には、働きアリが女王や幼虫に食べさせる食料を捜索、調達してきます。
女王アリのサイズ
まず、ヒアリの働きアリは体長2.5~6ミリですが、女王アリは体長約1cmであり、大型なのが特徴です。
ちなみに、公園でよく見かけるアリは、クロオオアリとクロヤマアリです。
クロオオアリは7~12ミリ、クロヤマアリは4.5~6ミリであり、普通のアリと大きさはほとんど変わりません。
ただし、クロオオアリとクロヤマアリは黒色をしているのに対して、ヒアリは赤茶色をしています。
女王アリが死ぬと巣はどうなる?
巣の女王アリが亡くなってしまうと、子孫を残すことができなくなり、働きアリの寿命とともに巣が滅びてしまいます。
ただし、2匹以上の女王アリが存在している巣もあり、1つの巣に20匹以上の女王アリが発見された例もあります。
新しい女王アリを外から迎え入れたり、一度巣立った女王アリを再び同じ巣に受け入れるケースもあり、長く巣が存続することもあります。
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