ヒアリに刺されると非常に痛いと言われていますが、どんな痛みや症状を伴うのでしょうか?
今回は、ヒアリに刺されたときに現れる症状や対処法についてまとめておきます。
ヒアリに刺されたときの症状
まず、ヒアリは獲物や外敵に噛みつき、腹部の先端にある毒針で何度も刺します。
刺されると火蟻という名前の通り、皮膚に火がついたような激痛に襲われます。
そして、患部は腫れてニキビのようになり、痛みや痒みが数週間続いた後、回復に向かいます。
これが軽度の症状です。
中度になると、刺された後に全身に痒みが生じたり、蕁麻疹が現れます。
また、複数回刺された場合は、アナフィラキシーショックを起こすことがあります。
アナフィラキシーショックでは、口や手足のしびれ、蕁麻疹、冷や汗などの症状から始まり、脈が弱くなったり、血圧が急激に低下するなどの特徴があります。
そして、この状態のまま放置すると、呼吸困難や意識障害などの激烈な反応が現れます。
アナフィラキシーショックの病変の進行は非常に速く短時間のうちに起こるため、治療が遅れると死亡することもあります。
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対処法
ヒアリと思しきアリに刺された場合は、20~30分ほど安静にして、容体が悪化した場合は、アナフィラキシーショックなどのアレルギー反応を起こしている可能性があるので、速やかに病院で治療を受ける必要があります。
ヒアリの毒には蜂の毒と共通の成分が含まれているので、蜂に刺されたときにアレルギー反応を起こしたことがある人は特に注意が必要です。
アレルゲンが一度体内に侵入しているので、毒の成分に対する抗体がつくられて、感作した状態になっている可能性があります。
この状態で、ヒアリに刺されて同じアレルゲンが再び体内に侵入すると、抗体と結合し、ヒスタミンなどの化学伝達物質が大量に放出され、全身の血管が広がり血圧が低下するなど、急激な反応が起こる場合があります。
意識障害や血圧低下をともなうアナフィラキシーショックを起こした場合は、救急措置が必要です。
病院では、アドレナリンの皮下注射、点滴、血圧を上げる薬、ステロイド剤の注射などを行います。
これらの措置が速やかに行われた場合は、比較的短時間で自然治癒します。
なお、蜂やヒアリに刺されたことがある人や過去にアナフィラキシーショックを起こしたことがある人は、エピペンという血圧を上げる薬を自己注射できるキットがあるので、カバンなどに入れて常備しておくとよいです。
特に、自分が住んでいる地域ですでにヒアリが発見されている場合は、エピペンを持っておくといざという時にも安心です。
まとめ
ヒアリに刺されると、蜂に刺されたときと同じような激痛が走り、患部にニキビのようなものができます。
軽症の場合は、痛みや痒みが数週間続きますが、自然に回復します。
一方で、人によっては強いアレルギー反応を起こすことがあり、口や手足のしびれ、蕁麻疹、冷や汗などが短時間のうちに現れた場合は、アナフィラキシーショックを起こしている恐れがあるので、ただちに医療機関で診断を受ける必要があります。
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