sponsored link
先日、ユニットバスの洗面台の蛇口からポタポタと水漏れが起きたので、パッキン等の部品をDIYにて自分で交換しました。
そこで今回は、水道の水漏れを自力で直す方法についてまとめておきます。
蛇口からの水漏れの原因
まず、蛇口の先(吐水口)からポタポタと水漏れが起こるのは、水栓内部のパッキンやスピンドルなどの部品が消耗しているためです。
以下の画像をご覧ください。
上の画像は家庭用水栓の構造を示しています。
ハンドル上部の部品は止水や流量制御に関わっているため、パッキン(ゴム)が摩耗したり、スピンドルのネジの部分が錆びたりすると弁の開閉や流量調整がうまくいかなくなり、結果として吐水口からの水漏れが起こります。
ただし、ハンドル部分の部品はホームセンターで取り扱いがあり、素人でも簡単にDIYで交換可能です。
次項では自力で水漏れ修理を行う方法について解説します。
水漏れ修理の手順と注意点
ここからは、蛇口の吐水口からの水漏れの直し方について説明します。
まず、何にも先んじて止水栓を止めましょう。
マンションであれば玄関横のパイプスペースに水道メーターとともに止水栓が設置されているはずです。
メーターの左右にある止水栓のうち、どちらかを閉めればOKです。
ハンドルを右に回して(時計回りにまわして)、回らなくなるまで閉めてください。
止水栓を止めたら、念のために台所の水栓ハンドルをひねって、完全に水が止まっていることを確認しておきましょう。
なお、止水栓の場所が分からない場合は、マンションの管理会社やお近くの水道局に電話して聞けば教えてもらえます。
私は水回りの修理をするのは今回が初めてだったので、水道センターに電話して聞きました。
なお、水道局に電話する際には、手元に水道使用量明細書を用意しておきましょう。
お客様番号を尋ねられる可能性があるからです。
さて、元栓を閉めて水を止めたら、次はいよいよ部品を交換していきます。
まずは精密ドライバーでハンドルのキャップ(別名ポイント)を外します。
精密ドライバーはダイソーなどの百均で販売されています。
取り外す際には、以下の画像のようにキャップとハンドルの隙間に精密ドライバーを滑り込ませ、てこの原理を利用して、キャップを真上に引き上げます。
すると、以下のように簡単にキャップを外せます。
続いて、ハンドルとスピンドルを締結しているビスをプラスドライバーで外していきます。
このとき、ビスのヘッドをなめて潰さないように細心の注意を払いましょう。
ネジの頭を潰してしまうと、その時点でジ・エンドです。
sponsored link
一般的に、ネジの頭が潰れた場合は、ロッキングプライヤーやネジザウルスなどの特殊な工具で取り外すことが可能です。
しかし、以下の画像のように水栓のハンドルではネジの周囲を樹脂が取り囲んでいるため、工具を入れるだけのスペースがありません。
そのため、ネジの頭がなめると、個人ではハンドルを外せなくなってしまうので、業者を手配するしかなく、面倒なことになります。
頭をなめらせずにネジを外すには、ドライバーをネジのヘッドに対して垂直に突き立てて、押しと回しの力の割合7:3を意識しながら、ネジを回すことです。
このように、回しよりもネジを垂直に押すことを意識しながらドライバーを回すと、ネジ頭がなめるリスクは少なくなります。
反対に以下の画像のように、ネジ頭に対してドライバーを斜めから突き立ててしまうと、ヘッドを潰してしまう恐れがあるので、くれぐれも注意してください。
前置きが長くなりましたが、ドライバーを正しく使うと、以下の画像のようにビスを簡単に取り外すことができます。
ただし、ここでもう一つ注意点があります。
古いハンドルの場合、ビスとスピンドルの締結部分が錆びついていて、正しい方法でドライバーを使用してもネジが緩まないことがあります。
そのような場合は、個人で水漏れ修理をするのは諦めて、業者を手配した方が無難です。
前述の通り、錆びたネジを無理に取り外そうとしてヘッドをなめらせてしまうと、後で余計な費用と時間がかかることになりますから。
さて、ビスを外したら、ハンドルを取り外しましょう。
ハンドルを取り外すと、上の画像のように、スピンドルが姿を現します。
次に、以下の画像のように、スピンドルのカバーナットにレンチを固定し、反時計回りにレンチをゆっくりと回転させて、カバーナットを取り外します。
ここでは、水栓本体のネジ山を破損させないように、ゆっくりと慎重にカバーナットを取り外します。
以下の画像はカバーナットを取り外した後の水栓本体の様子です。
通常であれば、ケレップが本体の中に置かれているはずなのですが、私の場合はケレップとスピンドルが錆びて固着していたために、カバーナットを外すと一緒にケレップも外れました。
そのときのスピンドル+ケレップがこちらです。
ここで前述の通り、吐水口からの水漏れの原因としては、ケレップのパッキン(ゴムの部品)の摩耗が考えられます。
そこでパッキンを観察すると、ゴムシール面に茶色い錆のようなものが付着していることが分かります。
さらに、シール面に凹んだような痕跡も見られます。
また、新品のケレップのパッキンと比較しても、やはり古いものはシール面が少し凹んでいる印象です。
左が古いケレップ、右が新品のケレップです。
そして、スピンドルのスクリュー部分をよく観察すると、少し錆が発生していることも分かりました。
そのため、スピンドルのネジ山の腐食が原因で止水できていなかった可能性も考えられます。
幸いにも水栓本体のネジ山には錆は発生していませんでしたが、仮に本体のネジが錆びていた場合は新品のスピンドルと交換しても、ネジがうまく勘合しない可能性があります。
そうなると、ハンドルで止水がきかなくなり、水漏れを解決することができません。
もし本体のネジ山が錆びていた場合は、本体ごと交換する必要がでてきます。
この場合は、個人での修理はもはや不可能であり、マンションであれば管理人や管理会社に相談したり、業者に修理をお願いする必要があります。
sponsored link
さて、ここまでの作業により、以下の画像のように、ハンドル上部の部品をすべて取り外すことができました。
ここからは、ハンドル上部を新品の部品と交換し、今までとは逆の手順でバルブカートリッジを取り付けていきます。
水栓用ハンドル上部はホームセンターなどで700円ほどで販売されています。
以下はハンドル上部の部品一覧です。
注意点としては、商品を購入する前に、水栓のJIS規格を確認しておきましょう。
上記の商品は、JIS規格水栓(呼13)のハンドル上部です。
商品のパッケージの裏を見ると、以下のようにJIS規格の記載があるはずです。
自分の家庭のものと規格が同じであるか不安な方は、取り外した古いハンドル上部を持ってホームセンターへ行き、スタッフの方にそれと同じ規格の水栓ハンドルが欲しいことを伝えれば、適切な商品を紹介してもらえるはずです。
出かける前に、お店に電話してあらかじめ相談してみるのもよいでしょう。
また、ハンドル上部にはケレップは含まれていないので、別に購入する必要がある点に注意してください。
160円くらいです。
そして、ケレップを水栓本体に設置する際には、ピンセットが必要になるので、こちらも百均などで購入しておきましょう。
さて、必要なアイテムが準備できたら、いよいよハンドル上部を交換していきます。
まずは、ピンセットでケレップをつまみ、水栓本体の穴の上に慎重に設置します。
続いて、ケレップの上にスピンドルを設置します。
ケレップの突起部分をスピンドルの穴に挿入し、スピンドルを時計回りにまわして、水栓本体に仮留めします。
次に、スピンドルにカバーナットを通して、カバーナットを水栓本体に仮止めします。
後は、カバーナットをレンチで時計回りに回しながら、水栓本体に本締めしていきます。
このときレンチで強く締めすぎて、ネジ山を破損させたり、ねじ切れたりしないように注意してください。
本締めできたら、ハンドルをかぶせて、ビスでハンドルとスピンドルを固定します。
最後に、キャップをハンドルにはめ込めば完成です。
ここまで完了したら、元栓を開いて水を流し、きちんと止水できているかチェックしてみましょう。
私の場合は、幸いにも、上記の方法でうまくいきました。
そのため、おそらく水漏れの原因は、最初に推察した通り、パッキンの摩耗によるものだったと考えられます。
まとめ
本記事で説明したように、蛇口の吐出口からの水漏れはパッキンの摩耗が原因であることが多いので、DIYにて自力で直すことが可能です。
ただし、作業する際に、ハンドルとスピンドルを固定しているビスが外れない場合は、無理をせずに業者に頼んでください。
ネジ山を潰してしまうと、後々の修理が面倒になるので、気をつけましょう。
また、ハンドル上部の部品を新品に交換したにも関わらず、水漏れが改善しない場合は、水栓本体のネジ山が破損しているなど、本体側に原因がある可能性が考えられるので、こちらの場合も修理業者に依頼する必要があります。
ちなみに、今回のDIYにかかった費用は、ハンドル上部700円とケレップ160円、ピンセット100円、精密ドライバー100円であり、1000円ほどで行うことができました。
業者に依頼した場合は、パッキンの交換など簡単な作業であっても1万円くらいが相場とされています。
可能であればDIYにチャレンジしてみてください。
sponsored link