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ワーキングメモリとは、意識して情報を処理する能力のことです。
処理するとは、情報を頭のなかに置き、それに注意を払い、その情報を操作し、その情報で計算をし、その情報を扱いやすく変えることを意味します。
ワーキングメモリは、日々目にする大量の情報に優先順位をつけて素早く処理することや重要な物事に集中すること、物事を素早く考えて判断すること、切迫した状況で成果を出すこと、長期的目標を達成することなど、日々の生活や仕事において重要な役割を果たしています。
今回は、ワーキングメモリのトレーニング方法についてまとめておきます。
目次
ワーキングメモリのトレーニング方法
まずは、ワーキングメモリを強化するトレーニング方法についていくつか紹介します。
逆順文字並べ
以下に3つの文字で構成された単語があります。
きいろ、ぱんだ、ねずみ
あなたは、この言葉を一度だけ音読し、すぐに記憶します。
記憶したら、後に音読した方の単語から、逆順に文字を発音してください。
このとき単語を見てはいけません。
上記の例だと、みずね、だんぱ、ろいきが正解ですね。
今回は、3つの単語でテストしましたが、ワーキングメモリを強化するには、単語を1つずつ増やしていってください。
徐々に難易度が高くなり、ワーキングメモリに負荷がかかります。
掛け算エクササイズ
ルディガー・ガムの掛け算ルールにより、頭のなかで暗算を行うことで、ワーキングメモリを活性化させることができます。
ルディガー・ガムの掛け算ルールは、左から右へと数字をかけていき、その合計を順に足していくというものです。
例えば、53✕6は次の手順で暗算できます。
50✕6=300
3✕6=18
300+18=318
これは、53✕6=(50+3)✕6 として計算しているのです。
このように二桁✕一桁の掛け算なら簡単ですが、二桁✕二桁になると、ワーキングメモリに負荷がかかります。
例えば、35✕56の場合は、(30+5)✕(50+6)を頭のなかで暗算します。
30✕50、30✕6、5✕50、5✕6を順番に行い、それぞれの結果を一時的に記憶しておき、最後に足し算すれば完了です。
順番記憶トレーニング
下記の飲み物の注文を上から順番に30秒以内で覚えて、その下の質問に答えてください。
緑茶2杯
コーヒー2杯
紅茶1杯
アップルジュース1杯
オレンジジュース3杯
覚えましたか?
それでは質問です。
最初に注文された飲み物は何?
三番目に注文された飲み物は何?
アップルジュースは何杯注文された?
フルーツの飲み物は何種類注文された?
全部で何杯の注文があった?
このような制限時間を設けた順番記憶クイズは、ワーキングメモリだけでなく、集中力や短期記憶力も鍛えることができます。
書店に行けば、このようなワーキングメモリを鍛えるエクササイズが書かれた大人の脳トレなどの書籍を見つけられるので、ぜひ購入して実践してみてください。
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ワーキングメモリを向上させる生活習慣
次の習慣を生活に取り入れることで、ワーキングメモリの機能を高める効果が期待できます。
- 充分な睡眠をとる
- 整理整頓を行う
- 体を動かす
- 創造力を使う
- フェイスブックで知人の投稿をチェックする
充分な睡眠をとる
睡眠時間は、ワーキングメモリを充電する時間に相当します。
充電時間が不足すると、大事な場面でワーキングメモリが本来の力を発揮できなくなってしまいます。
ワーキングメモリの最重要機能は、脳の図書館にあたる海馬に蓄積させれている情報に素早くアクセスすることです。
ワーキングメモリと海馬を結びつけるためには睡眠が欠かせません。
整理整頓を行う
生活環境や職場にものが多くなると、ワーキングメモリの働きが悪くなると言われています。
例えば、必要な書類を探し出す作業にワーキングメモリが使われることで、本来の仕事にワーキングメモリを専念させることができなくなるためです。
生産性を上げるためには、文房具やメモ、書類などを減らすことが大切です。
散らかさない、ものを増やさないためには、新しいものを購入したときに、古いものを処分しましょう。
ものを増やしたときは、増やした数だけ古いものを捨てるのです。
こうすれば、ものが増え続けることはありません。
また、パソコンのデータの整理も重要です。
パソコンでファイルを探す時間は思いのほか長いものです。
解決した仕事のファイルをいつまでもデスクトップに放置しないようにしてください。
体を動かす
ウォーキングやランニングなどの有酸素運動は、ワーキングメモリをパワーアップさせると言われています。
他にも、アウトドアで体を動かすことも効果的とされています。
例えば、跳ぶ、走る、登る、投げる、バランスをとるといった動作を自然環境のなかで行うのです。
木に登ったり、大きな石の上によじ登ったり、茂みのなかを走ったりするなど予測不能な自然環境での活動は、ワーキングメモリを刺激します。
創造力を使う
創造性を発揮している最中は、ワーキングメモリに関係する脳の部位が強く活性化されることがわかっています。
例えば、絵を描く、紙粘土で何かを作るなどの行為は、創造力を発揮するにはうってつけです。
フェイスブックで知人の投稿をチェックする
フェイスブックを利用している期間が長いほど、ワーキングメモリに関するテストのスコアが高いという報告があります。
例えば、学生時代のクラスメイトをフェイスブックで検索して、その投稿をチェックしているとき、我々の脳はワーキングメモリを使い、長期記憶に保存していた友人の情報を新しいものに書き換えます。
そのため、フェイスブックで友人の投稿をチェックするのは、ワーキングメモリのトレーニングに役立ちます。
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