ビジネスにおける礼状は、相手のしてくれた行為に対して、個人としての感謝や敬意を述べるものです。

お礼状には、外してはならないマナーや、謝意を効果的に伝えるコツがあるので、今回は、ビジネスのお礼状の書き方と例文についてまとめておきます。

お礼状の書き方の要点

お礼状を書く際には、次のポイントが大切です。

  1. 時機を逃さず早めに書く
  2. 喜びの心を伝える
  3. オーバーな表現は避ける
  4. 改まった礼状は形式を整える
  5. 具体的な内容にする
  6. 必ずしも長文が丁寧とは限らない
  7. 贈り物に対してだけの礼は慎む
  8. 追伸は書かない

では、各項目について順番に説明します。

 

 

時機を逃さず早めに書く

お世話になったり厚意を受けたときには、時をおかずお礼の手紙を迅速に出しましょう。

特に物品の贈与を受けた場合、先方はこちらの喜びの反応を心待ちにしており、日が経つと、気抜けさせてしまいます。

また、品物が郵送や業者を通じて配送される場合は、相手は着否を気にかけています。

品物が届いたら、直ちに電話やメールで安着の知らせと簡単なお礼を述べてください。

ただし、この場合でも後日改めて礼状を書くのがマナーです。

 

喜びの心を伝える

お礼の手紙には、必ず喜びの言葉を添えます。

ただし、うわべだけの美辞麗句を並べ立てても、その中に本当の感謝の気持ちや真心がこもっていなければ、相手に見透かされてしまいます。

自分にどんな喜びをもたらしたのかを具体的に書くことが、謝意を表す基本となります。

 

オーバーな表現は避ける

謝意を尽くそうと思うあまり、大げさな表現を繰り返したり、感謝の意がくどいと、かえって相手に不快感を抱かせてしまうことがあります。

反対に、形式的な通り一遍の挨拶に終始した場合も同様です。

お礼状では、文章の巧拙にとらわれず、感謝の気持ちを自分の言葉で素直に表現すると、謝意が伝わりやすくなります。

 

改まった礼状は形式を整える

儀礼的な意味合いの濃い礼状は、前文、主文、末文の構成を整えて、丁寧な文面にすることが肝要です。

ただし、前述したように、謝意を示すという本質を忘れ、形式のみにとらわれた礼状では、感謝の気持ちは相手に伝わりません。

必ず、心の通う言葉を書き添えてください。

 

具体的な内容にする

何に対して感謝しているのか、内容を具体的に書くと、こちらの喜びの気持ちがより現実味を帯びて伝わります。

また、病気見舞い災害見舞いなどの礼状には、事の経過や現在の状況について書くことも、相手の好意に感謝することになります。

 

必ずしも長文が丁寧とは限らない

お礼状は必ずしも長文が丁寧とは限りません。

短文でも、素直にお礼の気持ちが表れている文章がよいです。

また、礼状を個人宛に出す場合には、相手の年齢や地位をよく考慮しましょう。

自分より年齢も地位も上の人に宛てて出す場合は、率直だけがよいとも限らないので、相手をイメージして書くようにします。

 

贈り物に対してだけの礼は慎む

 

贈り物を受けた場合、物そのものに言及するだけの礼状は書いてはなりません。

相手の好意が主であり、贈り物は従にすぎないことを念頭に置いて礼を述べましょう。

 

追伸は書かない

祝い状と同じく、礼状にも追伸は禁物です。

お礼を言うときはお礼だけを書くのがマナーです。

 

それでは、上記の勘どころを踏まえたお礼状の文例を紹介します。

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お礼状の例文

ここでは、お礼状の文例をいくつか紹介します。

今回は、以下の場合を想定してお礼状を作成しました。

 

  1. 資料送付のお礼
  2. 商品買い上げのお礼
  3. 新規受注のお礼
  4. お客紹介のお礼
  5. 工場見学のお礼
  6. 出張滞在のお礼
  7. アンケート協力のお礼

 

では、順番に紹介していきます。

 

 

 

資料送付のお礼

平成◯年◯月◯日

A株式会社

総務部 足立太郎様

B株式会社

営業部 真田剛

拝復 初秋の候、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。

さて、先日は貴社のベアリングCX-21についてご教示をお願い致しましたところ、ご多忙中にもかかわらず早速ご回答を賜り、あわせて貴重な資料をご恵送くださいまして誠にありがとうございました。

厚く御礼申し上げます。

お蔭を持ちまして弊社のDBモーター開発戦略の重要資料として、大変得るところが多く、深く感謝致します。

今後ともよろしくご指導のほどお願い致します。

まずは略儀ながら書中をもって御礼申し上げます。

敬具

 

商品買い上げのお礼

平成◯年◯月◯日

C商店 加藤一様

D商会 安藤保

拝啓 時下ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。

このたびは、弊店の◯◯をお買い上げくださいまして、まことにありがとうございました。

厚く御礼申し上げます。

その後、お使い勝手はいかがでございましょうか。

万一不調な箇所などがございましたら、ご遠慮なくお申し出ください。

早速参上いたし、ご納得いくまで修理させていただきます。

どうぞ末永くご愛用いただきたいと存じます。

商品お買上げに感謝申し上げますとともに、末筆ながら貴店のご繁栄をお祈り申し上げます。

今後とも弊店をご愛顧賜りますようお願い申し上げます。

まずは御礼ご挨拶まで。

敬具

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新規受注のお礼

平成◯年◯月◯日

A株式会社

購買部 真下智様

B株式会社

営業部 加藤直人

拝啓 新緑の季節となりましたが、ますますご盛栄のこととお喜び申し上げます。

このたびは、弊社商品をご注文いただき、まことにありがとうございました。

心から感謝致しております。

ご注文いただきました製品◯◯は、現在発送の準備をしており、ご指定の日時までには必ずお納めできると存じます。

なお、支払い条件につきましては、貴社のお申し出通りで結構でございます。

納品書に改めて書いておきましたので、ご確認ください。

今後とも引き続きお引き立てのほどよろしくお願い申し上げます。

まずはご注文御礼まで。

敬具

 

お客紹介のお礼

平成◯年◯月◯日

A株式会社

営業部 安藤悠太様

B株式会社

営業部 井口隆

拝啓 木枯らし吹きすさぶころとなりましたが、ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。

日頃は格別のごひいきを賜り、厚く御礼申し上げます。

さて、このたびは安藤様のご厚意によりまして、C株式会社製造部長の佐藤一様をご紹介いただき、まことにありがとうございました。

早速佐藤様をお訪ねいたしましたところ、ご丁寧な対応をいただいたばかりか、その場で弊社モーターを30台ご注文いただきました。

お陰様で小生といたしましては十分に職務を果たすことができました。

本当にありがとうございました。

日を改めまして御礼にお伺い申し上げますが、とりあえずご報告かたがた御礼申し上げる次第でございます。

敬具

 

工場見学のお礼

 

平成◯年◯月◯日

A株式会社

総務部 一ノ瀬太郎様

B株式会社

製造部 井上雄大

 

拝啓 立春の候、貴社ますますご繁栄のこととお喜び申し上げます。

さて、さる◯月◯日、貴社大阪工場の見学に際しまして、ご繁忙期にもかかわらず私どものために格別の御配慮を賜り、誠にありがとうございました。

厚く御礼申し上げます。

お陰様で、業界随一と評判の新鋭工作機械の性能とその作業状況を十分に見学させていただき、実際の理解を深めることができました。

研修効果も所期の目的以上に上がり、見学者一同深く感謝致しております。

早速帰社いたしまして研修効果の意見交換会を開催して、弊社のモーター製造業務への効果的な反映に期待しております。

今後とも何かとご教示をお願いすることがあるかと存じますが、その節は何ぶんよろしくお願い申し上げます。

まずは御礼ご挨拶まで。

敬具

 

出張滞在のお礼

平成◯年◯月◯日

A株式会社

営業部 篠田太郎様

B株式会社

販売促進部 梶田拓哉

拝啓 薫風の候、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。

さて、このたびの御地出張に際しましては、格別のご配慮ご厚情を賜り、心より感謝しております。

お陰様にて滞りなく任務を終え、昨晩帰社いたしました。

御地での販売システムや営業方針についての懇切丁寧なご説明は、新規開拓を目指す私どもの営業所にとって大変有意義なアドバイスとなりました。

早急に新体制を確立し、営業活動に望む所存でおります。

どうか、今後とも変わらぬご厚情を賜りますように、ひとえにお願い申し上げます。

お忙しい時間を割いていただきました購買部部および製造部の皆様にもくれぐれもよろしくお伝え願えれば幸いでございます。

書面にて失礼とは存じますが、まずは取り急ぎお礼申し上げます。

敬具

 

アンケート協力のお礼

アンケートにご協力いただきましたお客様 

謹啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。

先般は、弊社の調理器具アンケートにご協力いただきまして、誠にありがとうございます。

アンケートのご協力に感謝致しまして、お礼のギフト券を贈らせていただきます。

些少ではございますが、お納めいただきますよう、お願い申し上げます。

今後ともご愛顧のほどよろしくお願い致します。

敬白

A株式会社 アンケート係

 

まとめ

ビジネスの取引上の礼状は、儀礼的な返礼状と異なり、必ず出さなければならないわけではありません。

しかし、相手が好意を持ってやってくれたことや、相手を煩わしたときは礼を述べるのが、人としての礼儀です。

そのため、取引上の礼状は、どちらかと言うと、個人としての感謝や敬意を述べた方がよいです。

また、礼状を出すなら、すぐに出すのがよく、時期がズレてしまうと、返って相手に失礼な印象を与えかねません。

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